助成金の動向
2022.11.26
助成金は、生産性向上を目的とした支援です。近年、「働き方改革」関連の助成金が目立つようになりました。中途採用支援や人材開発支援が拡充され、育児などの両立支援は手厚くなっています。
不正受給防止として、支給までのスパンが長期化し、支給の要件としては賃金アップが必要なものも増えてきました。つまり、国の思いは「従業員の賃金を増やしたい」のです。
生産性向上を目的としておりますので、生産性要件で助成金が上乗せされる場合もあります。(ありがたいですね)
しかし、返済不要の助成金。そう簡単にいただけるものではなさそうです。
助成金をいただくことを目的とするのではなく「職場環境の改善に取り組んでみると助成金がいただける可能性がある」という、いわばラッキー程度の視点で見ていただければと思います。
働き方改革とは
■長時間労働の削減
多様な人財活用のために弊害となっている長時間労働をなくしましょう。そうすることで、仕事と家庭生活の両立を可能にし、労働の質を高めることで生産性の向上につながります。
■非正規雇用の待遇改善
同一労働・同一賃金を実現すること、均等・均衡待遇の確保により、4割を占める非正規労働者の待遇改善を可能にします。さらには、女性や若者などの多様で柔軟な働き方の選択肢を広げることにつながります。
■高齢者の就労促進
継続雇用年齢や定年年齢の引き上げの環境整備をしましょう。アクティブシニアの就労により労働力を確保につながります。
生産性の向上で助成率・助成額UP
生産性要件とは、助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」がその3年前に比べて6%以上伸びていることが条件になります。“3年前と比べて”というところから見ても、支給までのスパンが長いということがわかります。
生産性とは、「社員1人当たりの付加価値」のことをいい、ここでの付加価値とは、以下の科目(計算式の「雇用保険被保険者数」)の合計額となります。
生産性=(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)÷雇用保険被保険者数
●助成金を活用しませんか?●
2022.09.24
助成金は返済不要です。 助成金にはいくつか種類があります。
財源は雇用保険料の事業主負担分となりますので、労働保険の適用事業所であることが要件になります。
また、労働保険料の滞納がないことも重要です。 出勤簿、賃金台帳、雇用契約書、就業規則など、法律で作成が義務付けられている帳簿は備えておいてください。
以上、要件にあてはまれば、原則として支給される仕組みになっています。