さわ CCブログ

治療と仕事の両立支援について

2023.04.29

 

私がキャリアコンサルタント養成講座の受講を決意したのは、一人の患者さんがきっかけでした。

 

当時、製薬会社のクリニカルコーディネーター(企業看護師)として勤めていた際、とある病院の外来看護師さんから「Aさん(小学校の先生)、定年まであと2年間仕事を続けたいって今の治療を選ばれたけれども、なかなか忙しいようで自己管理ができずに已む無く治療方法を変更し、結果早期退職を選択されました。昨日から新しい治療のために入院しています」と聞きました。

 

Aさんにとっての仕事は、当時どうしても自分の身体よりも大事で、生活のためだけでなく、子供たちのために、生き甲斐だったのかもしれません。何か手立てがなかったのか・・当時ご報告をいただいた看護師さんとケースを振り返り、どうすれば良かったのか、どうしたら良かったのかを一緒に考えたものです。

 

仕事は、ただ生活の為だけではなく、やりがいやその人自身の存在価値だったりします。
自分の身体を顧みずに仕事へ注力することは、決して良いことではありませんが、そうしなければいけなかった時期やケースがあることも理解出来ます。

 

治療と仕事の両立がもっと上手く出来る世の中になったら、もう少し上手くコーディネートが出来るようになったら・・との思いから、調べているうちにキャリアコンサルタントという職種を知りました。また、色々調べているうちに、両立支援コーディネーターという資格も知り、同時進行で学びを深めました。

 

私の強みは、看護師として病気や治療についての知識を持ち、企業経験もあることです。

労働健康安全機構では、『在職者が安心して就労でき、職場復帰が可能となるような適切な就業上の措置や治療に対する配慮を行うことによって事業者に課せられた健康配慮義務を果たすことができ、企業経営にとっても貴重な人材を失わずにすむことになります。このようなことから、がんに限らず「病気の治療」と「働く」ことは二者択一ではなく、両立させること積極的に取り組むことで、企業も働く人もWin-Winの関係を築きましょう。』と、
治療と仕事の両立支援が提唱されています。

白か黒かではなく、グレーもあると私は思います。

辞めるという決断は、個人だけではなく、企業にとっても、国にとっても大きな損失になるのです。
お互いwin-winになれるように。
両立支援についても気になることがありましたら、CCSへご相談ください。